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プロジェクト名:やさしいテクノロジーによる服薬サポート(加納 ひろみ さん)

【HIGO CANVAS】

あかくま屋株式会社 加納 ひろみ(かのう ひろみ)

【プロフィール(経歴)】 
加納ひろみ (HIROMI KANO)

KIGURUMI.BIZ 株式会社 代表取締役
あかくま屋 株式会社 代表取締役
キャラクターソリューション・パートナーズ合同会社 代表

【経歴】
宮崎県宮崎市生まれ
Budget Rent-a-Car / IACE / Apple Inc.
外資系企業勤務後宮崎にUターン
1998年 KIGURUMI.BIZ入社
2017年7月 KIGURUM.BIZ(株)代表取締役就任
2019年3月 あかくま屋(株)代表取締役就任
2020年2月 キャラクターソリューション・パートナーズ合同会社 代表社員

and more:
https://note.com/yamama/n/n0716cc8f5dc6?magazine_key=mcf823c3e24a7

【なぜそれを解決したい課題・事業の目的とは何か】

このプロジェクトがスタートしたきっかけは夫との会話の中にありました。
夫は毎日たくさんの薬をのんでいますが
「オレ薬飲んだっけ?」と、毎回毎回聞いてくるので
ついつい「しらんわ!」って答えてしまって喧嘩になることがありました。

ただある日、カフェでお茶をしていた時に隣の席にいらっしゃったご夫婦がまったく同じことで喧嘩されている場面に遭遇し、これはもしかしたら私たち以外にも同じ悩みを抱えている方が多いのではないかと思いました。
実際にあかくま屋でアンケート調査をしたところ、飲み忘れや飲み過ぎでひやっとしたことがあると答えた方がたくさんいらっしゃいました。

こんなことがありました…

【なぜその事業を行う必要があるのか】

実際に薬を飲んでいる人は国内だけでも4.700万人いらっしゃいます。
60歳以上の方に限定しても2,360万人もいることがわかりました。

薬の飲み忘れや、飲み過ぎってそんなに怖いの?と思われる方もいらっしゃると思いまが実際には飲み忘れ同様に飲み過ぎは本当に怖いのです。

夫は糖尿の薬を飲んでいますが、糖尿の薬は飲みすぎると低血糖をおこし意識を失ったり、命を落としてしまうこともあります。

たとえば国内で「重症低血糖」で救急搬送される方が年間で2万件もあるらしいのですがその中の約3割が薬をのみすぎた、もしくは間違った量をのんでしまったから、という報告があります。

薬の誤投与の危険性

病院で受診してお薬をもらうところまではとってもとって手厚いサポートがありますが、その薬を家に持ち帰った後薬が処方通りに服薬されているかは、患者さん本人次第なんです。

もちろん世の中には服薬をサポートしてくれるものがたくさん存在します。

例えば一週間分の薬をカレンダーに仕分けておくもの、携帯電話用の服薬管理アプリ、また単純に携帯電話にアラームをかけて管理されている方もいるでしょう。
中には、薬を飲む時間をセットしておくと「お薬の時間ですよー」と教えてくれたり、薬を出してくれるロボットのようなものまであります。

ただ、これはどれもこれも面倒だったり、通知自体がうるさかったり、
なによりも誰かがきちんと管理しておかなくてはそもそもなりたたないものばかり。
その結果患者さんやその家族に負担がかかったり、長続きしなかったりするケースが多いものばかりです。

実際にうちの夫も、携帯からの通知がうるさくて切ってしまいましたし、誰かや何かに管理されること自体がストレスになると言っていました。

【実施する活動の紹介】

私たちは優しい薬箱をつくりたいと思いました。

商品完成イメージ

私たちの薬箱はとてもシンプルです。
薬をのむために薬箱の蓋をあけます。
その時間を、薬箱本体に表示するだけ、です。

開けて、飲む。蓋を閉める。
そうすれば最後に蓋をあけた時間、つまり最後に薬を飲んだ時間が箱に表示されます。

【プロトタイプ1号機】
私の夫が2年間プロトタイプ1号機を使用しました。
2年間使った結果、飲み忘れも飲み過ぎもほぼなくなりました。
最後には、もう時刻を確認すること自体が減ってくるくらいにきちんと服薬ができるようになりました。

やっとできた1号機

【プロトタイプ2号機】
プロトタイプ2号機は13台製作し、なにかしら薬を飲んでいる高齢者の方を中心に実証実験に参加していただきました。その結果、飲み過ぎや飲み忘れが減った、とほとんどの方からの感想をいただきました。

「薬飲んだの?」ってきかなくても自分の服薬行動は薬箱をみることで確認できます。なにより、誰かに頼ったり、誰かから管理されることなく自分の力で服薬し続けることができます。

さらに、おもしろいことに「家族がそっと見守れる」ということもわかりました。本人に薬を飲んだかどうかを確認しなくても、薬箱を見ればそれがわかります。
これも「優しい」見守りの形だと思います。

改良をした2号機

【プロトタイプ3号機】
3号機製作が現在進行中です。
2号機までのハード及びソフト面での使いにくい部分などを3号機で修正をしています。不評だった電源コードをなくすための省電力への工夫。ハードウエアのサイズダウン等、さらに時刻表示部分の工夫も検討しています。
またさらに、今後は薬箱に「楽しさ」をのせたいと考えています。

利用者の声を反映させた3号機

例えば、将来は蓋の部分を好きなキャラクターに交換できる形も検討しています。

「薬をのむこと」は決して楽しいことではないのですが自分が元気になるためには、ちょっとだけ頑張らなくてはなりません。
その「ちょっと」を応援してくれるなにかを、薬箱にプラスしていきたいと考えています。

キャラクター要素を取り入れた箱の完成イメージ

【チーム紹介】
あかくま屋の3名のメンバーの他に、外部メンバーとして3名。
合計6名のチームでやさしいくすり箱の開発をしています。

以前から加納が温めてきていたこのくすり箱のコンセプトに共感してくれた飯塚、十亀が加わってプロダクト作りがスタートしました。

そこに患者さんの立場からアドバイスをくれる医療コーディネーターの稲益氏、知財関連でのサポートをしてくださる小木弁理士、そして3号機からのシステム部分をサポートしてくれているエンジニアのKevin が加わり現在はこの6名で「やさしいくすり箱」のプロジェクトを進めています。

チームメンバー

【 “プロジェクトに携わる方の思い” 代表のメッセージ】

テレビのリモコン、使いこなせていますか?
テクノロジーの進化により、たくさんの機能が盛りだくさんになってしまい、結果どのボタンを押せばいいのかわかりにくいものが多くなっています。
便利になるようにと作られたはずのものが、逆に人を不便にしていることは多いと思います。

私たちは人によりそうプロダクトを作りたいと思っています。あくまでも主役は私たちであって、道具やテクノロジーは私たちを優しくサポートするものであるべきです。

【寄付者のみなさまへのメッセージ】

現在3号機の製作が進行中です。
使っていただいた方たちからは、みなさんから評価していただいています。
「使ってみたい」「両親にプレゼントしたい」「服薬中の息子に使わせたい」等。

実証実験のあとに実施したインタビューの様子をYoutubeにアップしておりますのでぜひご覧ください。
動画:https://www.youtube.com/watch?v=RD3nhR7Rj1I

インタビュー中の様子

【これから】
ここからは必要としてくださる方にお届けするためにある程度の量産化が必須です。開発のところまではなんとか漕ぎ着けましたがこれから商品化し世の中に出していくためには資金調達という、また大きな課題が残っています。

ぜひ私たちのくすり箱の商品化を応援してください。

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